介護認定をするとき、当事者が、認定の日に、「私は出来るんだ!」って張り切ってしまう人が多いと聞くのですが、介護する側からすると、なるべく認定してほしいのですが、どうしたら、認定してもらえるようになるか教えてください。
介護認定の場面で「その日だけ頑張ってしまう」ことは、現場でもよくある悩みです。
結論から言うと、「認定調査の1日だけをどうにかする」のではなく、「ふだんの生活の実態を、客観的な記録と第三者の証言で伝える」ことがポイントになります。
以下、介護認定のプロの視点で、具体的に整理します。
介護認定(要介護・要支援認定)は、主に次の3つで判断されます。
認定調査の結果
調査員が自宅や施設に来て、「できる/できない」「どの程度できるか」を聞き取り・観察します。
主治医意見書
医師が、病気の状態・認知機能・日常生活の状況などを記載します。
コンピュータ判定+介護認定審査会での審査
調査結果をもとに一次判定(コンピュータ)、その後、審査会で最終的な区分が決まります。
このとき重要なのは、
「その場で頑張った姿」ではなく、「ふだんの生活の状態」がどれだけ正確に伝わっているかです。
高齢の方は、プライドや「迷惑をかけたくない」という思いから、
と言いがちです。
しかし、介護認定は「できるかどうか」ではなく、
**「安全に・安定して・毎日できるかどうか」**を見ています。
そのため、次のような説明を事前にしておくとよいです。
「頑張る=良いこと」ではなく、
**「ありのままを話す=あなたを守ること」**だと理解してもらうことが大切です。
介護する側が、ふだんの様子を簡単にメモしておき、当日それをもとに話せるようにしておきます。
例:
これを、箇条書きで紙に書いておくと、当日緊張しても伝えやすくなります。
認定調査には、可能なら家族や介護者が同席してください。
当事者が「できます」と言ったときに、
すぐに否定するのではなく、事実を補足する形で伝えます。
例:
本人:「一人でお風呂入れます」
家族:「確かに入れますが、滑りそうになったことが何度かあって、今は必ず私が見守っています」
本人:「買い物も行けます」
家族:「近くのコンビニには行けますが、重い物は持てないので、米や水などは全部私が買っています」
本人:「料理もできます」
家族:「火の消し忘れが何度かあって、今はガスは使わせていません。電子レンジで温める程度です」
「できるかどうか」ではなく、「どれくらい介助や見守りが必要か」を具体的に伝えることが重要です。
調査員は、次のような点を重視します。
例:
「週に1回くらい転びそうになる」ではなく
→「先月、実際に転倒して救急車を呼んだ」「最近もふらつきが強く、手すりがないと危ない」
「たまに失禁する」ではなく
→「ほぼ毎日、夜間に失禁があり、シーツ交換が必要」
「時々忘れっぽい」ではなく
→「薬をほぼ毎日飲み忘れるので、家族が管理している」
回数・頻度・具体的なエピソードを伝えると、認定側に伝わりやすくなります。
主治医意見書は、認定に非常に影響します。
医師は、診察室で見える範囲しか分からないことも多いので、
介護者からの情報提供が重要です。
すでにサービスを利用している場合はケアマネに、
まだの場合は地域包括支援センターに相談すると、
などをサポートしてくれることがあります。
介護認定の仕組みをよく知っている専門職に、
「この人の生活で、どこが一番問題か」を一緒に整理してもらうと、認定に反映されやすくなります。
当事者が頑張りすぎてしまう場合、次のような声かけが有効です。
また、調査員にも、
と、事前に一言伝えておくと、調査員も配慮して聞き取りをしてくれます。
もし、思ったより軽い認定(要支援・要介護度が低い)が出た場合でも、
その際も、今回お伝えしたような
が役立ちます。
介護する側から「なるべく認定してほしい」と思うときに大事なのは、
という点です。
介護認定の判断は専門的で、ここでの説明は一般的な内容にとどまります。
実際のケースでは、地域の制度やご本人の病状によって対応が変わるため、
具体的には、地域包括支援センターやケアマネジャーなどの専門家に相談しながら進めることをおすすめします。
おだかやさん、こんにちは。実は元地域包括支援センター勤務です。 あるあるなので、認定調査員さんも「これは張り切ってるかな?」と、気付く方も結構いらっしゃいます。 が、たまーに真に受ける調査員さんもいるので、 調査員さんが退出される際に送っていくふうに見せかけて、ご本人に見えない・聞こえないところで、ご家族から普段の様子をお伝えすると特記事項に書いてもらえるかと思います。 その際に、具体的なエピソードも伝えるとよいかと思います。例えば、認知機能の低下があるなら、「あの場では電子レンジを使えるといっていたが、使えない」とか、「普段はトイレに一人で行っていると言っていたけれども、おむつ使用が主です」など。 もしサービス利用中でしたらケアマネさんや施設の職員さんからも調査員の聞き取りがあるので、そちらの職員さんとも「全然大丈夫じゃないんですよ!」という現状の共有をしておくとよいかと思います。
出来る出来ないを見せるんじゃなくて、普段どうしているのかを見せるという視点でいませんでした。 その視点で、認定してもらえるように仕向けてみます。