介護認定(要支援・要介護の認定)を受けているかどうかと、「医療費の自己負担割合」は原則として別の制度で決まり、介護認定があるからといって自動的に負担割合が下がるわけではありません。
1. 基本の考え方
日本の医療費の自己負担割合は、主に次で決まります。
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年齢
- 0~小学校入学前:2割(自治体の子ども医療費助成で実質0~1割になることも多い)
- 小学生~69歳:原則3割
- 70~74歳:原則2割(現役並み所得がある人は3割)
- 75歳以上(後期高齢者):原則1割(現役並み所得がある人は2~3割)
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所得(住民税課税状況や年収など)
- 「現役並み所得者」と判定されると、70歳以上でも3割負担になる場合があります。
- 逆に、住民税非課税世帯などで高額療養費の自己負担上限が低くなるなどの優遇があります。
2. 介護認定と医療費負担の関係
- 介護保険の「要支援・要介護認定」は、
- 介護サービス(デイサービス、訪問介護、訪問看護など)を
- 介護保険の自己負担(1~3割)で利用できるための認定です。
- 一方、病院・クリニックでの診察や入院などの「医療費」は、
- 健康保険(国保・社保・後期高齢者医療など)のルールで自己負担割合が決まります。
したがって、
介護認定されていても、
年齢や所得の条件が「3割負担」の人であれば、医療費の自己負担は3割のままです。
3. 例で整理すると
- 65歳・会社員・要介護2
→ 年齢が70歳未満なので、介護認定の有無に関係なく医療費は3割負担が原則。
- 78歳・年金生活・要介護1・所得が低め
→ 後期高齢者医療制度で1割負担が多いケース。介護認定の有無ではなく、年齢と所得で決まる。
- 72歳・現役並み所得・要支援1
→ 70~74歳で現役並み所得なので3割負担になることがある。介護認定の有無は関係しない。
4. ただし影響する可能性がある部分
介護認定そのものではなく、
- 介護が必要な状態で働けず所得が下がる
- 住民税非課税世帯になる
などの結果として、
- 高額療養費の自己負担上限が下がる
- 70歳以上で1割・2割負担の区分になる
といった「間接的な影響」が出ることはあります。
まとめると:
介護認定を受けていること自体では、医療費の負担割合(1~3割)は変わりません。
年齢と所得(現役並みかどうか等)で決まりますので、介護認定があっても条件に該当すれば3割負担になります。
具体的に「何歳で、どの保険(国保・社保・後期高齢者)に加入していて、だいたいの年収・世帯状況」が分かれば、より正確な負担割合をお伝えできますが、最終的な判断は加入している健康保険組合や市区町村の窓口、または社会保険労務士・医療ソーシャルワーカーなどの専門家に確認してください。